ある一つのトライブ(社会学的な概念としての「トライブ」とは主として都市のサブカルチャーにおける小集団のことを指す)に属することは、普通の平凡な感覚や趣味に従うことではなく、むしろ新しい感覚を作り出すことである。日常生活において、特定の儀礼習慣/リチュアル(文化的な習慣や実践)を共有するという経験によってこそ、新しい何かを創り出し、また共有することができるようになる。(P112)
サブカルチャーのトライブにとって決定的な点は、第一にトライブはいつも複数、多数的であり、ある一つのトライブがそれだけで孤立して存在することはありえないということ、第二に、様々なサブカルチャーの編制の内部で、あるトライブから別のトライブへと「旅する」ことができるということである。(P114)
「読みの多様性」の議論は、七0年代のスチュアート.ホールの古典的な議論である「エンコーディング/デコーディング」に始まる。その理論によれば、メディアの受け手は必ずしも、メディアの生産者が期待したようにテクストを解読(デコード)するわけではない。むしろ受けては、自分たちの立場や文脈に応じてテクストの「多様な読み」を行うというのである。(P132~133)
「日曜の大工」
「野生の思考」
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